
基本仕様・設計意図
まず、スペック的に公表されている特徴を押さえておこう。
タイプ | サイズ | 重量 | リングサイズ | フックサイズ | 飛距離 | レンジ |
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シンキング | 100mm | 24g | #4 | #3 | MAX 70m | 150~200cm |
シンキング | 120mm | 35g | #5 | #2 | MAX 80m | 150~200cm |
シンキング | 140mm | 45g | #6 | #1 | MAX 80m | 150~200cm |
- “ハードコア バレットファスト(S)” に 100mm/120mm が新たに追加された。
- 想定潜行レンジは約 1.5m〜2.0m。
- 飛距離性能も強調されており、「MAX 80m」程度を意識した設計。
- 重心移動システムには「MAG BULLET(マグネットバレット/マグネットを使った重心移動)」と呼ばれる方式が採用されており、キャスト時にウエイト球を後方に偏移させて飛距離を稼ぎ、泳がせ時には腹部マグネットで重心を固定して安定。
- ロングビル設計で、ルアーが着水後すぐレンジに入りやすいように設計されている。
- 構造面では貫通ワイヤー仕様および太軸2本フック仕様といったタフ設計。
これら仕様から、「遠投性能」「レンジ制御性」「強度」のバランスを狙ったルアーという設計意図が見える。
飛距離
私の場合はセットアッパーよりも安定して飛距離が出ました。ただし、セットアッパーがきれいに飛んだ飛距離には届かず。
一緒に釣りをした仲間はセットアッパーよりも飛距離が出せるという方もいるので、その人やロッドによって異なると思いました。
利点・長所
長所 | 内容 |
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飛距離性能が優秀 | 重心移動+ロングビル設計で、強風下でも弾道が安定し「ぶっ飛び性能」を維持しているという評価も多い。 |
スロー〜ファストまで対応できる可変性能 | 速巻きでも姿勢を保てる。 |
足元・ピックアップ直前まで泳ぐ安定性 | ロングビル/重心設計により、回収直前のバイトを誘いやすい。 |
シルエット・ベイトマッチしやすいサイズ | 120mm~140mmというサイズ帯は、イワシ・カタクチ程度のベイトにマッチしやすい。 |
構造的な安心感 | 貫通ワイヤー+太軸2本フック仕様という頑丈構造ゆえ、大物がかかっても安心。 |
横風や早い横潮でも動いてくれる | セットアッパーよりも横風に強く、潮の流れが強い場合でも動いてくれた |
「キャストしてからの泳ぎ出し」や「姿勢の安定性」に一定の満足を持っている方も多い。
弱点・注意すべき点(実用上気を付けたいところ)
弱点/注意 | 内容 |
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根掛かりリスク | 潜行レンジが深め(1.5–2.0m前後)ということもあり、根があるポイントだと底を取る可能性が高くなる。 |
過剰アピールになる場合 | スレた場面・プレッシャー高めの状況では、ブリブリ泳ぎや強アピールが裏目になりセットアッパーの方が有利になることもある。 |
飛距離はロッド・キャスト技量に依存あり | 「無風時は他ルアーに若干劣る」「キャストミス時の安定性はバレットファスト有利」。 |
フック交換やメンテが必要な場面あり | 強度は高めとはいえ、100mm・120mmで大物青物を狙う際にはフック強化を推奨。 |
濁り・視認性次第で色の選択が重要 | 透明度(澄み潮)や天候によって色のアジャストが求められる。 |
適したフィールド・状況( “コレで使いたい” シチュエーション)
「バレットファスト 120 が得意な場面」を整理しておくと、以下が想定される。
- 外洋堤防、ロングサーフ、磯など、足場が高め・沖を攻めたい場面
→ 遠投性能+レンジ制御性が武器になる - 横風・向かい風のある状況
→ 飛距離と弾道安定性で他ルアーより有利になる可能性あり - 回遊魚・ナブラ撃ちの “見せて誘う” 展開ではなく、等速でレンジを刻む展開
- スレ場/プレッシャーが比較的低めな状況
→ アピールが強めゆえ、魚が怯えやすい場所では逆効果になることも - 足元バイトを拾いたい場面
→ 着水後~ピックアップ直前まで泳ぎを維持できるという点が強みになり得る
逆に、根が多い磯場や浅場・激しい潮変化がある場所では、根掛かり・底に当てるリスクを頭に入れておいたほうがいい。
まとめ
- セットアッパーよりも横風に強く、潮の流れが強い場合でも動いてくれる。
- スレた場面・プレッシャー高めの状況では、ブリブリ泳ぎや強アピールが裏目になりセットアッパーの方が有利になることもある。
- 飛距離は使用する人やロッドによって異なる。
- カラー選びが釣果を左右しそう。澄み潮ならナチュラル系、やや濁りならチャート/ホロ強めを持っておきたい。