釣った魚を翌日捌くのは可能?

釣った魚を翌日に捌くことは可能ですが、鮮度を保つための適切な処理が必要です。特に、刺身として食べる場合や、魚を熟成させる場合には、内臓処理だけは当日にするようにしましょう。
釣ったらすぐに魚を締める
まずは釣ったらすぐに魚を締めましょう。
すぐに魚を締めることで死後硬直までの時間を延ばすことができ保存できる時間が伸びます。
また、暴れて身が焼けたり血が回って臭みがでる事が少なくなります。
脳天締め
脳天締めは、魚を釣った直後に行う処理方法のひとつで、魚の命を素早く終わらせることで、肉質の低下を防ぐために行われます。釣った魚が暴れると、内出血などが起こり、死後硬直が早く進んでしまい、肉質が悪化します。脳締めを行うことで熟成に適した状態を作り出し、鮮度を保持して旨味を逃さないようにすることが可能です。
脳天締め方法
魚の脳天にナイフやハサミを刺して脳を破壊する方法です。エラブタの縦線と側線の交わっている部分にナイフを刺します。

魚の締め方が成功すると背びれがピンとして痙攣します。
外から刺した場合は見栄えが悪くなるので、エラ蓋をあけて中から脳天にペンチやハサミなどを挿すメ魚の締め方もあります。
ただしメバルはエラにトゲがあるので刺さらないように注意が必要です。
ピック・ナイフ・ハサミを持ち歩かずにペンチで刺す締め方法が銃刀法違反になる可能性が低いのでおすすめです。


フィッシングプライヤーはバネで開く安いプライヤーの場合はネジが錆びて壊れやすいので、少し高いものが長持ちするのでおすすめです。
延髄締め
延髄締めは、魚の延髄をハサミやナイフで切って神経系を素早く破壊し、即時に死をもたらす方法です。これにより、魚の肉質の劣化を防ぎ、鮮度を長持ちさせることができます。具体的には、魚の首の延髄を刃物やハサミで切って破壊します。
延髄締め方法
- 準備: 滑らないように魚をしっかりと抑えます。
- 実行: 包丁や専用の道具を使って、魚の延髄を狙います。目の横や頭部後方にある延髄を一撃で切断することが重要です。
- 確認: 延髄締めが成功すると、魚は即座に動きを停止します。これにより、血液中の老廃物やストレス物質が肉に分散するのを防ぎます。
氷締め

氷締めは、0℃以下の氷水(塩氷)に浸すことで、魚を凍死させて締めて鮮度を保つ方法です。特に小型魚向けの方法です。
氷締め方法
- 氷水の準備: メバルを釣り始める前に、海水で作った氷水を準備します。ポイントは、魚が全体が浸かるように十分な量を用意することです。
- 魚を浸す: 釣った魚を成功した直後に保冷剤で冷やした0℃以下の海水の中に入れます。これにより、瞬間的に締めることができます。
注意点
- 魚を氷水の中に長時間浸けておくと、解けた水が体内に入り、質が落ちる可能性がありますので注意が必要です。
- 塩氷は、海水で作ることで身が水っぽくならないようにするため、浸透圧の関係で重要です。
氷締めは、特にイワシやアジなど小型で数が釣れる魚に最適な方法です。
保冷剤やペットボトルに水を入れて凍らせたものを海水に入れて氷締めすると、そのまま持ち帰る事ができるので便利です。
血抜きをする
血抜きをすることで腐敗を遅くする事ができます。
特に青物は血が多く血を抜かない場合は翌日には臭みの原因になります。
血抜きをする場合は魚を締めた後にエラを切って冷やした海水が入ったバケツに5分程度入れておきます。
魚の血は固まりやすいので、切ったエラの部分を海水の中で振る事で固まった血が解けて血が抜きやすくなります。
魚の血抜きをして5分経過したら冷えたクーラーボックスで保存しましょう。
バケツの代わりにストリンガーでの血抜きも便利です。大型の魚は大きいバケツが必要になるので他の釣りもする場合はストリンガーを準備しましょう。
血抜きの際にストリンガーに長時間掛けて置くと海水温が高い場合は腐敗が進むので、冷えたクーラーボックスに入れましょう。
クーラーボックスで冷やして持ち帰る
真空パネルの熱の伝わりにくさは、なんとスチロール断熱材の約10倍です。ウレタンはスチールの1.5倍なので違いがあまり感じられませんでしたが、真空は氷が長持ちします。
とりあえず、氷が解けにくいのは誰でも知っていると思います。
問題は氷が少ない場合はクーラーボックス内の温度が高いこと
クーラーボックスに対して氷が少ない場合は、氷から離れている場所は温度が高くなります。
保冷材に近い魚は冷えても、30cm離れている魚は冷えるまでに時間が掛かるので腐敗が早くなります。
冷たい温度を伝えるためには、水が熱伝導が高いので水を入れましょう。
水に直接魚を入れると、魚が水っぽくなるので、魚を袋に入れて氷水に付けるのが一番良い方法です。
海水の場合であれば魚を直接入れる事ができます。氷が解けて海水が薄くならないように、氷を袋に入れましょう。
真空のクーラーボックスは高いですが、氷が少なくて良いので楽になりました。
魚を締めた後の保存だけでなく、釣り以外でもキャンプや買い物にフル活用できるので買って良かった便利アイテムの一つです。今では購入反対だった妻が一番愛用しています・・・。
クーラーボックスに魚を直接入れると汚れて処理が大変なので、魚を締めた後にバケツなどに入れてバケツごとクーラーボックスに入れると汚れずに持ち帰る事ができます。
内臓処理をする
魚の内臓は腐敗しやすく、またアニサキスが身に移動するので早めの内臓処理がおすすめです。
特に魚を翌日に捌く場合は内臓処理だけは済ませておきましょう。
チルドで保存する
0℃のチルドで保存すると腐敗が遅くなり魚が長持ちするので翌日捌くことができます。
冷蔵庫の場合は温度が高いので、血が多い小型の青物の場合は臭みがでる可能性があります。
釣った魚の翌日処理のポイント
- 魚を直接冷蔵庫に入れる: 釣った魚は、直接冷蔵庫に入れて翌日まで保存することができます。ただし、刺身として食べる場合は、当日中に内臓を処理する必要があります。
- 適切な保存方法: 釣りから疲れていて当日中に捌きたくない場合でも、魚を翌日まで新鮮に保つための方法があります。
- 冷却後の保存: 釣った直後に魚を0℃に近い温度で冷却し、その後冷蔵庫の0℃のチルドに入れておくことで、翌日に鰓や血合い、内臓を処理することが可能です。
注意点
- 内臓の処理: 魚を熟成させる場合、腐敗を防ぐために鰓や血合い、内臓の処理が重要です。
- 冷却の重要性: 魚を冷却することで、鮮度を保ちながら翌日まで保存することができます。
釣った魚を翌日に捌くことは十分可能ですが、鮮度を保つためには適切な処理と保存方法が必要です。これらのポイントを守れば、翌日も美味しい魚料理を楽しむことができますよ!
魚を翌日捌く場合の血抜きの重要性
魚を翌日に捌く場合、血抜きは腐敗を防ぐために非常に重要な工程です。血液は腐敗しやすいため、魚の鮮度を保つためには、捕獲後できるだけ早く血抜きを行う必要があります。
血抜きの方法とその重要性
- 血抜きの方法: 血抜きは、エラの根元付近を切断し、海水に浸けておくことで行われます。これにより、魚の血液が抜け、鮮度が保たれます。
- 鮮度保持のための血抜き: 血液は腐敗しやすい成分を含んでいるため、血抜きを行うことで魚の腐敗を遅らせ、鮮度を保つことができます。
魚を翌日捌く際の注意点
- 内臓の取り扱い: 釣った魚を翌日捌く場合でも、基本的には問題ありませんが、エラと内臓を取り除くことが重要です。内臓は特に腐敗しやすいため、早めに処理することが推奨されます。
- 適切な保存方法: 魚を冷蔵庫に入れる際は、キッチンペーパーや新聞紙で水分を吸わせることが大切です。これにより、余分な水分を取り除き、腐敗を防ぐことができます。
釣った魚を翌日に捌く場合でも、血抜きと適切な保存方法を実践することで、魚の鮮度を保ち、美味しくいただくことができますよ!
小さい魚はツボ抜きだけしておくと翌日捌くのにおすすめ
小さい魚を釣った後、翌日に捌く場合、ツボ抜きだけしておくのがおすすめです。ツボ抜きとは、魚の内臓を簡単に抜く方法です。
小さい魚のツボ抜き後の保存方法
- ツボ抜きの重要性: 小さい魚を翌日捌く場合、ツボ抜きをしておくことで、魚の鮮度を保つことができます。ツボ抜きは、魚の質を落とさずに保存するための効果的な方法です。
- 内臓処理のタイミング: 刺身で食べる場合や、魚を熟成させる場合は、腐敗を防ぐために内臓処理を当日中に行うことが推奨されます。
注意点
- 内臓処理: 小さい魚でも、エラと内臓を取り除くことが重要です。特に刺身で食べる場合や、熟成させる場合には、内臓処理を当日中に行うべきです。
- 保存方法の選択: 魚の状態に応じて、水抜きの方法を選ぶことが推奨されます。例えば、魚の身が新鮮で風味が少ない場合は、立て塩をする方法があります。
小さい魚を翌日に捌く場合、ツボ抜きをしておくことで、鮮度を保ちながら美味しくいただけます。ただし、内臓処理は当日中に行うことが重要です。これらのポイントを守れば、翌日も新鮮な魚料理を楽しむことができますよ!
魚の内臓処理を翌日捌くまでにした方が良い理由
魚の内臓処理を翌日捌くまでにした方が良い理由は、内臓に含まれる酵素と微生物の活動によるものです。これらの要因が魚の鮮度を早く落とし、腐敗を促進します。
内臓腐敗の主な原因
- 酵素の活動: 特定の魚(例えばサバ)は、自身を分解する酵素を内臓に持っています。これらの酵素は、魚が死んだ後も活動を続け、内臓から腐敗が始まります。
- 微生物の増殖: 死後硬直が解け、筋肉が柔らかくなると、微生物の増殖が活発になり、特に魚の場合は腐敗が進みやすくなります。
- 自己消化: 魚が捕獲された後の腐敗過程は、死後硬直 ➡️ 自己消化 ➡️ 腐敗の順に進みます。内臓処理が重要なのは、この自己消化と腐敗が内臓から始まるためです。
腐敗過程の管理
- 自己消化の遅延: 魚の自己消化が起こるまでの時間を長くすることが、腐敗過程の管理には重要です。
- 酵素活性と微生物増殖の抑制: 自己消化酵素の活性および微生物の増殖を抑制することで、魚の腐敗を遅らせることができます。
魚の内臓が腐敗しやすい理由を理解することで、鮮度を保つための適切な処理方法を選択することができます。内臓を早めに取り除くことで、魚の鮮度を長く保つことが可能ですよ!
アニサキスは内臓から身に移動するので翌日捌くまでに処理がおすすめ
アニサキスは、魚の内臓にいることが多く、魚が死んだ後や時間が経過すると、筋肉部分へ移動することが知られています。この移動は、魚の鮮度管理やアニサキス対策において重要なポイントです。
アニサキスの移動について
- 移動の条件: アニサキスは、魚がほぼ冷凍状態に近いときは移動しないが、氷の量が減少すると、内臓から身へ移動し始める個体が現れるようになります。
- 移動のタイミング: アニサキス幼虫は、寄生していた魚が死亡し、時間が経過すると、内臓から筋肉へ移動することが知られています。
アニサキス対策
- 早期処理の重要性: アニサキスが内臓から身に移動することを防ぐためには、捕獲後すぐに、または可能な限り早く内臓を取り除くことが推奨されます。これにより、アニサキスが身に移動するリスクを減らすことができます。
- 適切な保存方法: 魚を冷蔵または冷凍保存する際は、アニサキスの移動を抑制するために、適切な温度管理が重要です。特に、冷凍保存はアニサキスを不活性化させる効果的な方法です。
アニサキス対策として、魚を捕獲した翌日に捌くまでに内臓を処理することがおすすめです。これにより、アニサキスが身に移動するリスクを減らし、安全に魚を楽しむことができますよ!
青物を翌日捌くまでヒスタミンに注意
青物を含む魚介類は、適切に処理や保存を行わないとヒスタミンが蓄積し、食中毒のリスクが高まります。特に、青物はヒスタミンを生成しやすい魚種であり、捌くまでの間に注意が必要です。
ヒスタミン食中毒について
- ヒスタミン食中毒とは: ヒスタミン食中毒は、ヒスタミンが高濃度で蓄積された食品、特に魚介類を摂取することで起こるアレルギー様の食中毒です。
- 発生しやすい魚種: マグロ、イワシ、アジ、サバなどの青物は、腐敗が進むとヒスタミンが生成されやすく、食中毒の原因となります。
ヒスタミンによる症状
- 症状の発現: ヒスタミンを多く含む青物を摂取すると、30分から数時間以内に顔のほてり、発疹、吐き気などの症状が現れることがあります。これらの症状は免疫反応とは無関係です。
対策と注意点
- 早期の処理: 青物を捕獲したら、可能な限り早く内臓を取り除き、5℃以下で冷蔵または冷凍保存することが重要です。これにより、ヒスタミンの生成を抑制できます。
- 適切な保存: 青物は、捌くまでの間、特に注意深く管理する必要があります。温度管理を徹底し、ヒスタミンの生成を防ぎましょう。
青物を扱う際は、ヒスタミンによる食中毒を防ぐために、捕獲後から翌日に捌くまでの間、適切な処理と保存に注意してくださいね!
釣った魚刺身いつまで?
釣り魚を刺身で楽しむ場合、鮮度はもちろんのこと、処理方法や保存状態によって食べられる期間が大きく変わります。それぞれの魚種や大きさ、環境条件によっても異なりますが、基本的なガイドラインを紹介します。
主なポイント
- 鮮度の確保: 活〆や適切な血抜きを行うことで、釣った魚の鮮度を保つことができます。これらの処理を行った白身魚は、一般的に1~2日は刺身として楽しむことが可能です。青魚は保存せずにすぐに食べた方が良いです。
- 正しい保存法: 魚を刺身で保存する場合、チルド(冷蔵)状態で保管し、魚に直接水が当たらないようにするのがベストです。内臓処理と血抜きを行った上で、水分をふき取りキッチンペーパーでくるんだ後にビニール袋に空気を抜いて入れしっかりと冷やし続けることが重要です 。
刺身としての期間
- エラワタの処理: エラと内臓(脾臓を含む中骨の下)、適切な血抜きをすることで、釣った魚は0℃のチルド状態でおおよそ1~2日間は刺身として楽しめます。
- 魚種によって異なる: 一般的に大型の魚は日持ちがよく、ヒラマサやブリ、ヒラメなどは獲得後の処理にもよりますが、数日間は良い状態で刺身として食べられます。青物の赤身部分は臭みが出るのが早いので翌日までに食べた方が良いです。
- 夏場の注意: 特に夏場は魚が暑さによって劣化しやすいため、即座の処理と冷蔵が不可欠です。
釣った後すぐに冷やして持ち帰り内臓やエラを取って洗って水分をふき取ってキッチンペーパーでくるんで袋に入れて冷蔵保存しておいて、食べる直前に刺身にしましょう。
釣った魚をすぐに刺身にした状態で保存すると酸化や乾燥をするのでおいしくなくなります。
一度刺身にして身が酸素に触れた場合は真空パックしても変色しておいしくありません。
魚にもよりますが、正しく処理して5℃以下で保存をした場合は青魚は翌日まで、白身魚は翌々日程度であれば食べることが可能です。
ただし-20℃で48時間以上冷凍せずに刺身にする場合はアニサキスに注意して食べましょう。
注意事項
- 実際に魚を刺身として食べる場合は、魚の外見や臭いをよくチェックし、怪しい場合は食べないようにしましょう。「刺身で食べられる」という情報はあくまで一般的なガイドラインです。
釣った魚を美味しく刺身で楽しむには、適切な処理と保存がカギとなります。条件にもよりますが、正しい方法で扱えば、釣りたての鮚の美味しさを数日間楽しむことができますよ!