ダイソーの1,000円(税込1,100円)ルアーロッドでアジング、エギング、シーバスといったルアーフィッシングに挑戦することは可能です。ただし、それぞれの釣り方において、ダイソーロッドの特性を理解し、選び方や使い方に工夫が必要です。


https://www.daiso-sangyo.co.jp/item/19531
ダイソーロッド全般について
魅力:
- 圧倒的なコストパフォーマンス: 非常に安価で手軽に釣りを始められる。
- 入門用として最適: 釣りがどんなものか試したい、とりあえず一本欲しいという場合にぴったり。
- サブロッドや子供用としても: 予備や破損を気にせず使える一本として重宝します。
注意点:
- 感度や操作性: 高価格帯のカーボンロッドに比べると劣ります。繊細なアタリを取ったり、ルアーを意図通りに操作するのは難しい場合があります。
- 飛距離: 同じ長さでも、ロッドの反発力やガイドの性能により、飛距離が出にくいです。
- 耐久性: 無理な負荷をかけると破損しやすい可能性があります。大物とのやり取りには不向きな場合があります。
- 自重: グラスなのでやや重めに作られている傾向があります。
各釣り種目におけるダイソーロッドの活用

1. アジング(アジ狙い)
- 使えるか?: 小〜中型のアジであれば十分に可能です。しかし、繊細なアタリを取るのが難しいため、感度の良い上位モデルに比べると釣果に差が出る可能性があります。
- 選ぶべきロッド:
- **「ルアーロッド」や「ちょい投げ・コンパクトロッド」の中から、できるだけ穂先が柔らかいもの(UL~Lクラス相当)**を選びましょう。
- 長さは1.8m~2.1m(約6ft~7ft)程度が扱いやすいです。
- 推奨ルアーウェイトが5g以下のものがあればベストですが、ダイソー製品ではなかなか見つからないかもしれません。その場合は、軽めのジグヘッドをキャストする際に、ロッド全体で投げるイメージで優しくキャストすることが重要です。
- 注意点:
- 感度: 軽量ジグヘッドのリグがどこにあるか、アジが触ったかを感じ取りにくいです。
- 飛距離: 軽量ジグヘッドは投げにくいことが多いです。
- 大物対応: 不意の大物(シーバスなど)がかかった場合、ロッドが負けてしまう可能性があります。
2. エギング(イカ狙い)
- 使えるか?: 秋の小型〜中型イカのエギングであれば、十分楽しめます。特に、エギング入門としては非常に良い選択肢です。
- 選ぶべきロッド:
- **「エギングロッド」**という名前で販売されていればそれが最適です。
- なければ**「シーバスロッド」のM(ミディアム)〜ML(ミディアムライト)クラス**を流用しましょう。
- 長さは2.4m~2.7m(約8ft~9ft)程度がシャクリやすく、飛距離も稼ぎやすいです。
- 推奨ルアーウェイトが2.5号〜3.5号のエギに対応できるもの(約7g〜20g程度)を選びましょう。
- 注意点:
- シャクリやすさ: 硬すぎたり、重すぎたりするロッドは、エギをシャクる動作がしにくく、疲れやすいです。
- PEラインとの相性: 安価なガイドはPEラインとの相性が悪く、ライントラブル(糸絡みやガイドへの食い込み)が起きやすい場合があります。釣行前にガイドの状態を確認しましょう。
- 感度: イカの触腕がエギに触る微細なアタリや、潮流の変化を感じ取りにくいことがあります。
3. シーバス(スズキ狙い)

- 使えるか?: 小型〜中型シーバスであれば狙えます。ただし、河川や港湾部でのライトな釣りに向いており、磯や大規模河川でのランカー狙いには向きません。
- 選ぶべきロッド:
- **「シーバスロッド」**という名前で販売されていれば最適です。
- なければ**「ルアーロッド」のM(ミディアム)〜MH(ミディアムヘビー)クラス**を選びましょう。
- 長さは2.4m~2.7m(約8ft~9ft)程度が飛距離も稼げ、汎用性も高いです。
- 推奨ルアーウェイトが10g~30g程度のものが、バイブレーションやミノーなど多様なルアーに対応しやすいです。
- 注意点:
- 飛距離: 遠投性能は期待できないことが多いです。
- 大物対応: 大型シーバス(ランカークラス)とのファイトでは、ロッドが折れたり、主導権を握れずにバラしてしまう可能性が高まります。
- ルアー操作性: ロッドの硬さや重さにより、ルアーのアクションを出しにくい場合があります。
- 耐久性: 重いルアーをフルキャストする際は、ロッドへの負荷が大きいため、慎重に行いましょう。
まとめ
ダイソーのロッドは、アジング、エギング、シーバスのいずれにおいても感度は悪いので、ルアーよりは向こう合わせの餌釣りに向いているロッドになります。
**「まず始めてみる」「どんな釣りか試してみたい」「予備として」**といった目的であれば、十分楽しめるポテンシャルを持っています。
しかし、本格的にのめり込み、釣果や快適性を追求していくのであれば、それぞれの釣りに特化した専門性の高いロッドへのステップアップを検討することをおすすめします。まずはダイソーロッドで釣りの楽しさを体験してみてください。

